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2012-05-31

WB(ホワイトバランス)に関する考察

先日、SILKYPIXでも協賛しているイベント「バニーホップキャンプ」の打ち合わせに渋谷まで行った際に少し写真も撮ってきました。あまりブラしたくないので、夜のスナップは感度選びが難しい所ですね。(画質、ノイズとブレの関係でどちらを優先させるかなどなど。)

もう一つ結構悩みどころなのがホワイトバランスですね。RAWで撮影しておけば後から再設定できますので撮影時にはカメラのAWB(オートホワイトバランス)を使う事がほとんどで、背面液晶に関しては主に露出とか構図のチェックに使っていて、あんまり色味に関して現場で追い込んでいく事は少ないです。(特にスナップですし。)
ですので、色調などに関してはRAW現像時にチェックして、イメージと違う場合には調整していくようにしています。

ただ・・・そこで悩むのが、

どんな色調(ホワイトバランス)にしていくかと言う事です。

SILKYPIXの本サイトの方ではあんまりご紹介していない私なりのホワイトバランスの考えなども交え、ここではご紹介したいと思います。

私がホワイトバランス設定の方針を決める時にまず最初に考える事があります。それは、

◎雰囲気を重視したいのか、被写体を重視したいのか。

例えば今回の町スナップで撮ってきた例ですと、こんな写真を撮ってきました。

1.ホワイトバランス調整で色かぶりを緩和した例

ホワイトバランスを被写体に合わせる事で靴の色などの色かぶりは緩和されています。


2.ホワイトバランス調整で色かぶりをあえて残した例

そしてこちらがホワイトバランス調整で光源の色味を残したものとなります。


ここで、どちらが良いか悩むのですが、私なりの考え方ですと

〇ショーウィンドウをメインの被写体として捉えるならば「2.」の光源の色味を残したもの。
演出された照明に魅力を感じてシャッターを切った場合にはその演出照明の色調も含めて被写体の魅力だと考えています。ですので例え色かぶりしていても自分が見たイメージに近い色調を目標に仕上げていきます。
これは、考え方は夕景のシーンなどと一緒で、夕焼けの色に魅力を感じた場合、それを色かぶりとは呼ばないですよね?むしろ夕焼けの色がきれいに見えるように調整していくはずです。それと同じ事です。

〇写りこんでいる町のクールさを表現したいのならば「1.」の色かぶりを緩和したもの。
当然ファインダー内ではショーウィンドウに写りこんでいる街の明かりや雰囲気なども多少意識して撮影しています。この場合、電球色に近いショーウィンドウの部分にホワイトバランスを合わせる事で背景は寒色系になり少しクールな印象に仕上がります。

こんな感じでいくつかバリエーションを見ながら考えていくのですが、今回私は「1.」のコンセプトで行こうと思いました。調整してみて気づいたのが、「1.」の方が暖色系~寒色系の「色の構図」が私好みだったことです。

「2.」だと写真全体が暖色系で、色調のまとまりはあるものの逆に青い光源がうるさく見えちゃうかな・・・。そんな感じでフィーリングです。


次はこちらの写真

カメラのAWBで撮影したもの

道に停めてある自転車を撮ったものですが、お店の照明が当たっているのでその影響を受けて黄色く白が濁って見えます。これはこれでノスタルジックというか優しい雰囲気というかそんな感じには見えますね。


自転車が白く見えるようにホワイトバランスを調整

自転車のフレームの色かぶりを取り除くようにホワイトバランスを調整してみました。メインの被写体が自転車なのでやっぱりこちらの方が見た目やイメージに近いですし、プリントを考えるとステッカーの発色が良くなった方がこの自転車の魅力が出るかなと。ですのでこちらを採用。


私はこんな感じでホワイトバランスの設定を行っています。
ホワイトバランス自体には正解が無いので皆様の表現に合わせたホワイトバランスが見つかると良いと思います。


今回の趣旨をもう一度まとめると、

光源の色を、演出照明として捉えるか、色かぶりとして捉えるか

で仕上げ方も変わってくると思います。




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